2006年12月06日

目指すはモンテカルロ 2006.11.25 SUT

 このアドベンチャーは、一通のメールから始まった。
いわく
 「コンチネンタル航空の切符が2枚あります、
おじさん、おばさん、お使いになりませんか」
 
 今ヒューストンという街の会社に勤める甥っ子のしんちゃんとは、
もう何年も会ってない。
幼少のころ、夏休みに名古屋へ来て、
模型の電車で「せんりおかぁ、千里丘です」と遊んでいた面影が記憶にある。

 そのしんちゃんから思いがけない丁重な申し出、
これは乗らないわけにいかない。
当初、しんちゃんは「まぁ、ヒューストンで2・3泊、NASAを見学してびっくり」
ぐらいのコースを想定していたのだろうが、
気の多いおじさんが自分の歳もわきまえず、
「グランドキャニョンへ行きたい」などと一言漏らしたばっかりに、
しんちゃんの苦労が始まった。

 とうのおじさんは、この時点で、ヒューストンがどこにある街で、
グランドキャニョンがアメリカのどの辺りにあるのか、
ぜんぜん知らずに申していたのだ。

 律儀なしんちゃんは、おじさんのこの無茶とも言える希望をかなえてやろうと、
仕事そっちのけで(察するところ)インターネットを走り回り、ホテルを探し、
ツアー会社と交渉し、と旅行代理店顔負けの努力で、完璧なスケジュールを組み、
毎日1・2回メールをくれたのである。

 その間、おじさんもなんにもしないでいたわけではもちろんない。
まず丸善へ飛び込んで、「新個人旅行・アメリカ西海岸」を買った。
この本は後日ベガスを攻略するに大いに役立った。
グランドキャニョンに関しては、新ちゃんがメール添付で送ってくれた、
「地球の歩き方」のほうが詳しかった。

 おばさんはというと、こちらも5日間の必要衣料のリストを起こし、
いかに小さくパッキングできるか研究に没頭していた。
東京へ出た帰り、妹の旅行かばんを借りてきた。
名古屋駅のコンコースを引いて歩くと、ガラガラ音がした。
9階の東急ハンズの金物売り場へ寄って、キャスターを探した。
ピッタシ同じものがあった、さすがハンズさん、とあらためて感心した。

 いつも世話になる須崎トヨペットさんに飛び込んで、グラインダーで
ゴムの外れたキャスターを切り落としてもらい、
ステンレス用のドリルビットを買って、1日がかりで取り付けた。
このくらいのことはまだおじさんにも出来る。

 出発の25日が近づくにつれ、不安が頭をもたげた。
うまく言葉が通じるだろうか、
ちゃんと料理を注文できるだろうか、
15時間に及ぶ飛行機の時間を我慢できるだろうか・・・

 ともあれ、しんちゃんのメールに励まされ、例によって何とかなるさ精神で
ついに今日、これも初体験の成田空港に立った!

 以下、アメリカ珍道中の報告であります。

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 いざアメリカへ!
まず目指すは、ラスベガス・モンテカルロホテルである。

11月25日 5:10pm 東京国際空港発 コンチネンタル航空 CO6便 

 あんずるより生むが易し、12時間のフライトも何とか暇つぶしが出来るものだ。
丸善でいっしょに買った「梅里雪山・十七人の友を探して」もちょっと読めた。
中のすばらしい写真を見ているほうが多かったが。

 ずっと続いていた雲が切れると、雪の山があった、巨大な川が蛇行していた。
え!アメリカ?!




 
 11月25日 1:50pm 時差15時間 Houston Bush国際空港着
 乗り継ぎのヒューストン空港でロビーに出ると、なんとうれしいことにしんちゃんが手を振っている。
同じ飛行機で出張に来た後輩を迎えに来たつぃでに、
空港当局に交渉して中へ入れてもらったという。

 元気そうである。
子供のころの面影はそのままだが、ぐっとたくましい男になってにこにこ迎えてくれた。
荷物の積み替えなどずっと付き添ってくれた。
だが余り時間がない、彼も仕事中だ。

 あまりのうれしさと、忙しさに、一緒に記念写真をとるのも忘れていた。



 次は3時間23分のフライト。
機内はぐっとローカルである。
もう日本語アナウンスもない。

11月25日 5:43pm Las Vegas,NV空港着

 夕ぐれの空港から、タクシー。
「プリーズ、モンテカルロ」と一言。
「モンテカルロ、オーケー」と鼻歌を歌いながら走り出す。

 ホテルの玄関を入ってカウンターを探す。
広いロビーのすぐ向こうにカジノが見える。

 おぉ!ラスベガス。



  

Posted by bufo at 23:43Comments(0)TrackBack(0)ラスベガス

2006年12月06日

一穫千金 2006.11.26 SUN

 3時ごろ目がさめて外を見下ろすと、なんと昨夜の雑踏そのままに、ライトアップのホテルと、人並みと、音楽と、まさにベガスは不夜城、と実感する。

 うとうととして、7時。快晴の朝日の下、もう工事現場のクレーン、ダンプカーが動き回っている。
突貫工事もいいところ、この窓から見えるだけでも10数棟、どでかいホテルが建設中である。





 今日はゆっくりベガス遊覧。
まずはメインストリートThe Strip を南から北へ歩く。
それにしても荒野に出来たこの巨大な街が、ただ遊ぶ為だけにあるという、このたたずまいの特異さ。
 ホテルというホテル、ビルというビル、一歩入ると例外なくすべてカジノ。そしてショッピングモール。



 Tシャツで闊歩する大男がいれば、真っ赤なダウンのねぇちゃんもいる。
彼女の後ろにエッフェル塔が、正確にはエッフェル塔の1/2レプリカが見える。



 Parisというホテルのエッフェル塔へ、まずはおのぼりさん。



 見下ろすとここも建築現場。



 ストリップを見下ろすとシーザースパレスのプールの幾何学模様。



 ここで毎夜7時、日替わりの噴水ショーが始まる。池の周りは人で埋まる。



 塔を降りたホテルのフロアは、カジノ、フレンチCafe、そしてショッピングモール。
3階くらいのぶち抜き天井に夕焼け雲のカラリング。
そう、ここは24時間眠ることのないパリの歓楽街です。



 モンテカルロへかえって、いよいよわが人生最初で最後の大ばくち。
まず一番でっかくて、1、436,078$の掛け金が表示された台に挑戦。
あっけなく敗退。
隣の台にずーと座りっぱなしのおじさんがいます。
彼はいつか140万ドルを手にするのだろうか。



 ステージにどーんとベンツを飾った台があります。
よし、このベンツを取って、今日のお礼にしんちゃんに進呈しよう、と
いきごんだのですが、
でも取れませんでした。
しんちゃん、ごめん。



 ベガスはおもしろい。
この街は不夜城だ。
豪華で、スリリングで、誰にもチャンスがある。

 でもきりがないなぁ。  

Posted by bufo at 23:42Comments(3)TrackBack(1)ラスベガス

2006年12月06日

いざグランドキャニョンへ 2006.11.27 MON

 カジノへ降りてバフェで朝食、スロットルの前を通ってももうやるきはおきない。
いったんチェックアウトを済ませ、荷物を預けてツアーのバスに乗る。

 ラスベガス空港 12時40分発 20人乗りセスナ
 



 フーバーダム上空を旋回、ダム本体は小さいが、ダム湖は広大だ。



 グランドキャニョン空港 3時54分 着陸
バスでロッジへ向かう。
途中、ポイントへ立ち寄って、おぉ!グランドキャニョンだぁ!!!

 久恋のグランドキャニョン、世界八大景観の雄が目の前に広がる。







 5時 Maswik Logde 着
林の中に、6部屋づつのロッジが10数棟、ゆったり建っている。
日本からの新婚さんも数組ご滞在のようだ。
乗用車が数台、国内からは車で登ってくるのだろう。
夕食は、センターロッジでバイキング。  

2006年12月06日

雪のグランドキャニョン 2006.11.28 TUE

 時差の影響だろうか、4時ごろ目がさめてしまい、星を見ようとカーテンを開けるとテラスに白いものが舞っていた。
 やったぁ!雪のグランドキャニョンだ。
 6時、サンライズツアーのバスでHopi Pointへ。

 

 一度ロッジへ戻り、ブライトエンジェルロッジのバフェで朝食、そのままグランドキャニョンめぐりのシャトルバスに乗る。

 グランドキャニョン国立公園内には3本のルートにシャトルバスが15分おきに運行されている。
まずは、南の端、Yaki Pointへ。





 引き返すバスの運転手が愉快な男で、口笛を吹きながらでっかい身体をゆすっている。
つられてこちらも、リュックの底から、ハーモニカを取り出して、応じる。
「Red River Valley」を吹くと、それはテキサスの歌だよ、と笑っている。
え、レッドリバーってコロラドのことじゃなかったっけ。



 Pipe Creek Vistaで途中下車して、Rim Trailに挑戦。とはいえ舗装されていて、景観を楽しみながらゆっくり歩ける。
 思いつくままアメリカの歌を吹き鳴らしながら歩く。
  ♪シェナンドー河、テキサスの黄色いバラ、シェーンのテーマ、
   ♪大きな古時計、静かな湖畔で、峠の我が家、山の端に月昇るころ
    ♪、スワニー、オブラディオブラダ、カントリーロード、      
 そして、上を向いて歩こう・・・・・・

 かみさん笑いなfがら前を歩いている。
 じつは、かみさん用のスケッチセットをザックに入れてきたのだが、この旅の間とうとう一度も取り出すことはなかった。



 ロッジで昼食のあと、今度は北行きのシャトルバスで、Hermits Restを目指す。
Pima Pointで降りて、最後の1,8キロはRim Trailを歩く。
ところがどっこい、朝のPipe Creekと違って、今度は正真正銘の山道、右側はすっぱり1000メートルの断崖だ。
幅1メートルもないこの道で足を滑らせれば、数分後にはコロラド川に浮かぶだろう。
この世に未練があるわけでもないが、しんちゃんに迷惑がかかる、
 ここはハーモニカどころではない。
息をつめて歩く。









 Hermits Pointではでっかい石組みの暖炉で暖まる。どこかインディアンの面影がある建物だ。
帰りのバスでブライトエンジェルロッジに近づくと、グランドキャニョン鉄道がちょうど入ってきたところだ。



 見晴らしのいいロッジで、コーヒーブレイク。
まだ3時半、こんどは谷の下から見上げてみようと、ブライトエンジェルトレイルに挑戦。
とはいえ、途中のインディアンガーデンまででも1日ハイクコース。
人気のミュー(驢馬)ツアーは1年前から予約満杯だそうな。
 とりあえず気の向くままに歩き出す。
ミューの一隊にすれ違う。



 なんと、体長2メートルもありそうな見事な牡鹿に遭遇!!




 ロッジのカフェでいただいたグランドキャニョンステーキは、でっかく美味。

今日一日グランドキャニョンを味わい尽くす旅ではあった。



  

2006年12月06日

”O" 2006.11.29 WED

6:30 今朝も2度目のサンライズツァーのバスに乗る。




 


9:30 ロッジの前へ迎えのバスが来る。
10:45 グランドキャニョン空港 発 







 再び降り立ったラスベガスの街はクリスマス一色である。











 ストリップSt.に面したファッション・ショー・ビルのイタリアン『Maggiano』で昼食。

窓の外のWINNの広告塔のビジュアルがなんともすばらしい。




 ショーの開演には少し早いかな、とストリップを散歩していると、いきなり目の前ですごいバスバリトンが響いた。
数人の男たちが「マイクチェック、マイクチェック」とやっている。
回りの様子から、どうやら「シーザースパレス」ホテルの、クリスマスキャンペーンらしい。



 『Mosic』というグループだという。たちまち路上は人でいっぱいになる。

見事なリズムとハーモニーで、クリスマスソングを3曲、拍手と喚声で、突然のパフォーマンスは終わった。
クリスマスはいいなぁ、などと妙なことをいいながら、「ベラッジオ」へ向かう。

 ラスベガスの仕上げは”O"である。
アメリカをとことん味わった旅の締めくくりは、見事なショーである。
すごい!


 まことに、真ちゃんに感謝!!である。







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Posted by bufo at 23:40Comments(0)TrackBack(0)クリスマス